宝湖と呼ばれる小川原湖は食材の宝庫
みなさんお疲れさまです。かとぱんです。今回から新シリーズとして『かとぱんのいまさら青森紀行』をスタートするわけですが、津軽で育ち、南部に住む私は人生の100%を青森県で生きてきた人間です。
しかし、だからといって青森県のことを知っているかと言われると実はそうでもないと最近気づかされました…。ひょんなことから地元の魅力を伝える記事を書くライターとして活動をすることになった私は、取材に行くたびに知らない青森県の魅力が山ほどあることを思い知らされてばかり。
せっかくなので、私が仕事やプライベートで出会った青森県の魅力を自分なりにシェアしていきたいと思います。記念すべき第一回は上北郡の東北町。小川原湖ならではのあの食材たちと、その食材をさらに美味しくする人情溢れる店主が経営するお店のレポートです。
東北町をご存知ですか?
まずは今回の舞台である東北町についてご紹介します。青森県上北郡に属す町で、2005年に旧上北町と旧東北町が合併して現在の東北町となりました。

青森県民なら、まずは駅伝が強い!というイメージを持たれる方が多いでしょう。毎年ニュースで、県民駅伝の町の部で優勝している様子が伝えられています。
しかし、東北町はもちろんそれだけではありません。広大な土地で冷たい「やませ(冷たい風)」の影響を受けて育つ野菜が自慢なんです。ながいもやごぼう、にんにく、大根といった野菜たちの美味しさは。さらに畜産も盛んで、お肉や牛乳も特産品です。そして何といっても町の東に広がる小川原湖。海でも山でもない、湖の幸を楽しむことができます。
つまり、東北町は美味しいものだらけなんです!
美味しいものの宝庫「小川原湖」
今回の紀行で推したいのは小川原湖。地元では『宝湖』と呼ばれるくらい水産資源が豊富で、特に白魚、わかさぎ、しじみは全国でも屈指の水揚げを誇るそうです。広さは日本の湖の中で11位で、八甲田山系から流入するミネラル豊富な淡水と、海水が混じり合う、栄養豊富な汽水湖特有の美味しいものがたくさん獲れるんです。
今回の旅はプライベートの時間を利用したものですが、お仕事半分、美味しいもの食べるのが半分という割合の旅でした。
美味しい素材をもっと美味しくする「居酒屋レストラン えび蔵」
八戸市から車でおよそ1時間。今回の旅の目的地は、上北駅や道の駅おがわら湖にほど近い『居酒屋レストラン えび蔵』です。伺った段階ではこの記事を書こうだなんて微塵も思っていなかったので、外観のお写真はありませんが、緑色の建物が目印です。
過去に仕事やプライベートで何度か訪れたことがあったので、入店すると店主さんが出迎えてくれました。店主さんはすごい方で、近所でテレビの撮影があると高確率でお料理を作っています。先日は鉄腕DASHを観ていたら、スッポンを捌いて太一くんにご馳走していました。
そんな凄腕料理人の店主さんのお料理を早く食べたいのでお仕事を素早く終わらせ、いざ注文。お目当てはもちろん小川原湖の幸。

こちらは『宝湖丼』。メインディッシュのかき揚げは白魚、わかさぎ、しじみ、ヌマエビといった小川原湖の幸がたっぷりです。その他にも長いもやにんじん、ごぼうといった東北町自慢のお野菜もたっぷり。かき揚げ一つで東北町を味わえちゃうお得などんぶりです。

かき揚げを口に入れると、まずはその食感にびっくり。カラッとサクサクに揚げられたかき揚げはいくらでも食べられそうなくらいに軽い食感です。そして口に入る具材によって味わいが全く違う。わかさぎや白魚の独特の風味、そして野菜の旨み。それぞれの個性が強い風味を感じながらも、全てが一緒になった時も本当に美味しい。タレも本当にうまみが強く、素材の風味を邪魔することなく調和させていました。

そしてこちらは同行してくれたお友達が頼んだ白魚かき揚げ丼。野菜の天ぷらと、白魚のかき揚げが乗っています。白魚のかき揚げを少し貰って食べてみましたが、これも同様に揚げ具合が最高。白魚は小さな魚ですが、その風味をしっかりと味わうことができる味付けは流石の一言に尽きます。小川原湖を知り尽くした店主さんだからこそできる匠の技ですね。
ちなみに付け合わせのお豆腐にかけてある味噌は、私の味覚が狂ってなければふきのとうの味噌だと思います。このお豆腐もびっくりすりほど美味しかったです。

そして宝湖丼だけでは満足できない私たちは、単品で追加注文。まずは白魚のお刺身。見ての通り、しらすのように小さなお魚です。つるつると光沢のある見た目の白魚は、噛むとプチっとした食感で、口の中に強い白魚の風味が広がります。白魚の風味をどう表現したらいいのか分かりませんが、個人的には爽やかな風味と濃厚なうまみを感じます。お醤油をつけても、薬味と一緒に食べても、その風味は負けることはありませんでした。むしろ薬味やうずらの卵と合わせることでおいしさが倍増するようでした。
そしてガニ汁。こちらは地元の郷土料理だそうで、モクズガニというかにのエキスたっぷりの汁です。モクズガニのだし、そしてかにみそのうまみがたっぷり染み出した汁は大満足の美味しさでした。モクズガニ自体も入っているのですが、小さいカニなので身を食べるのは難易度高めでした。
そしてそしてさらに、店主さんがサービスで出してくれたのはわかさぎの唐揚げ。わかさぎも白魚と同じく、すごく風味の強い魚だと感じました。唐揚げの衣にもしっかりと味がついているのですが、それに負けないくらいの強い香り。もしかしたら店主さんがわかさぎの風味を活かす味付けをしているのかもしれませんね。
今回いただいたお料理は以上となりますが、小川原湖の幸の美味しさに共通して言えることは、他の素材に例えることができないということ。美味しいのはもちろんなんですが、他の食材で味を例えようとしても全く思いつかないんです。食材の味はもちろん「香り」や「風味」が美味しいと感じました。この味はきっと小川原湖でしか味わえないんだと思います。もちろん、その味をもっと際立たせる店主さんがいるからこその美味しさもあると思うので、ぜひえび蔵で小川原湖の幸を満喫してみてください。

ちなみに、以前伺った際におすすめしていただいたのは「えび蔵ステーキ」。お店の名前を冠しているだけあって、本当に美味しいステーキでした。
味付けはシンプルで、お肉の美味しさを楽しめるステーキとなっております。このボリュームで1300円。お肉でも大満足させてもらえるえび蔵でした。
店主のご厚意で3月なのにわかさぎ釣り?
ご飯を食べ終えると、店主さんは我々にある提案をしてくれました。それはわかさぎ釣堀を体験してみないかというもの。わかさぎ釣堀とは、小河原湖畔にあるレイクハウスで冬季のみ営業している、その名の通りわかさぎ釣りが楽しめる釣堀のことです。店主さんたち地元の方が、気軽にわかさぎ釣りを楽しめるようにと営業しているんです。

ここ2年間は温暖化の影響からか、姉沼でわかさぎ釣りができる期間はほとんどありませんでした。そんな中でこの釣堀ではわかさぎ釣が楽しめちゃうんです。もちろん氷上よりも暖かいので、気軽に体験できるのも魅力で、お子様連れでも安心して楽しめます。この日も小さな子の楽しそうな声が響き、なかにはハンドバックを片手に優雅に釣りを楽しむ人もいました。
いけすの中にはわかさぎはもちろん、少し大きなサイズのウグイなど、おそらく小川原湖で獲れたであろう魚がたくさんいました。釣った魚は持ち帰るか、その場で唐揚げにしてもらうこともできるんです。
実際にわかさぎ釣堀を体験してみた感想ですが、最高の一言に尽きました。見えている魚に針を引っ掛けるシステムなので、確実に釣ることができるし、小さな魚を狙ったり、大物を狙ったり、様々な楽しみ方ができるのも最高でした。いい大人がこれだけ楽しめるんだから、きっとお子様連れのご家族は最高でしょうね。
もちろん揚げたての唐揚げも最高に美味しいので、釣りが終わった後の楽しみまでいただけます。
さらに、今回食べたものの他にも店主さんの新商品もあるのでチェックしてみてくださいね。新メニューはまさかのピザですが、本格的で美味しいピザですよ。
私にとって東北町は、住んだことがあるわけでもなく、もちろん故郷というわけでもありません。通り過ぎたことは何度もあっても、目的地として訪れることもほぼない、馴染みのない土地でした。でも、たくさんの人と出会い、東北町の魅力に触れ合ってみると、本当に魅力的な町だということに気付かされました。
青森県に生まれ約40年。きっと東北町のように知らなかった魅力がある町もたくさんあるんだろうなと思いつつ、また次の旅を計画しようと思うかとぱんであった。
週末のお出かけ先に悩んでいるみなさん。東北町で美味しいグルメを堪能してみてはいかがですか?